2026年3月現在、大阪府内の特区民泊は制度の大きな転換期を迎えています。地方自治体の告示による特区民泊の新規受付停止、および厚生労働省による指導取締方針の厳格化について、公表資料に基づき整理いたしました。
大阪市は3月25日に「特区民泊のガイドラインの変更」及び「監視指導計画」について新たに発表を行いました。
- 施設使用開始時(チェックイン時)に滞在者への注意事項を電話や口頭で説明することが必要となりました
- 騒音やごみに係る注意事項を施設出入口に掲示が必要となりました。
- 苦情対応結果を「苦情の申出者」に報告することが定められました。
- 苦情の対応記録の3年間保管が定められました。
【2】監視指導計画
- 令和8年4月1日~令和9年3月31日の期間において、下記の施設について現地調査を実施します。
ア 重点監視対象施設:2,817施設(営業実態調査に未回答施設、不適切な運用施設、複数苦情施設、苦情と事業者回答が一致しない 等)
イ その他の施設:2,070施設(営業実績があると回答があった施設のうち、重点監視対象施設に該当しない中央区・浪速区・西成区の施設) - 主な調査項目
ア 法令等(特区民泊に係る法律・政令・条例・要綱)に規定する項目
- 容易に施設を把握できる表示が建物の出入口に表示されているか
- 施設内に利用案内書等を設け、滞在時に必要な注意事項(騒音防止、ごみの処理方法等)が記載されているか
- 苦情窓口に係る標識を掲示し、24時間対応しているか
- 居室における構造設備の不備はないか
イ ガイドラインに規定する項目
- 施設外に騒音・ごみに係る注意喚起掲示を行っているか
- 施設の利用開始時及び苦情発生時の滞在者への注意喚起を電話や口頭により行っているか
- 苦情対応に係る申出者への報告や記録を残しているか
- おおむね10分程度の駆けつけ体制が整備されているか
ウ 法令違反発見時の措置
- 違反内容により、口頭又は文書により指導し、改善確認を行います。
- 繰り返しの指導にも応じず適切な改善策が講じられない場合にあって、法令に違反する場合は「国家戦略特別区域法第13条第1項に規定する国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に係る処分基準に基づく行政処分等取扱要領」に基づき業務改善命令、業務停止命令、認定取消等の処分を行います。
これまでに発表されている情報
1. 特区民泊の新規申請受付終了(令和8年5月29日)
大阪市および大阪府知事が認定権限を持つ区域において、特区民泊(国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業)の新規申請受付が終了します。
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受付終了期日: 令和8年(2026年)5月29日(金)
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対象区域: 大阪市、および大阪府知事が認定を行う34市町村のほぼ全域(貝塚市、泉佐野市、羽曳野市および河内長野市の一部地域を除く。)
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手続き上の制限: 令和8年5月30日以降、新規申請、認定内容の変更(居室の追加や増床等)を伴う申請は行うことができません。
2. 厚生労働省通知に基づく指導取締りの厳格化
令和8年1月20日付で厚生労働省より発出された通知(健生衛発0120第1号)に基づき、宿泊事業の適正化に向けた運用が強化されています。
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無許可営業への対応: 旅館業法に基づく立入検査や緊急命令(営業停止等)の積極的な運用、および警察当局との連携強化が指示されています。
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外国人事業主への影響: 法令違反が確認された場合、出入国在留管理庁への情報提供が行われ、在留資格の更新や変更の判断に影響を及ぼす旨が明記されています。
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宿泊日数制限の遵守: 特区民泊における最低宿泊日数(2泊3日以上)の遵守が求められ、違反が確認された場合は認定の取消し等の行政処分の対象となります。


